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森美術館
森美術館
〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ森タワー(53階)


「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」
― 最も権威のある賞が生んだ、最も斬新なアート ―


会期:2008 4/25(金)〜7/13(日) 展覧会は終了しました。
開館時間:10:00〜22:00 (火10:00〜17:00)*4/29(火)、5/6(火)は22時まで いずれも入館は閉館時間の30分前まで
会場:森美術館 六本木ヒルズ森タワー53階

「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」は、今日の現代美術界で最も重要な賞の1つである「ターナー賞」の歴代受賞者すべての作品を一堂に集める初の試みです。絵画からインスタレーション、ヴィデオまでを紹介し、英国現代美術の流れを再考します。

今、現代アートが世界中で最も熱い都市、ロンドン。そのロンドンにあるテート・ブリテン*では、毎年「ターナー賞」展が開催されます。絵画、彫刻、写真といった既存の表現メディアに縛られることなく、多様で今日的な表現を取り上げるユニークな「ターナー賞」は、現代美術界で最も重要な賞の1つといえるでしょう。

毎年12月に行われる授賞式は、テレビ中継され、翌日の新聞で受賞者が大きく報道されるなど、英国の国民的行事ともいうべきものです。賞の対象は英国出身もしくは英国で活躍しているアーティストですが、英国内での傾向を示すだけでなく、現代美術界全体の動向を示すとともに、受賞者たちは世界中の注目を集め、国際的な活躍を遂げています。
また、「ターナー賞」によってもたらされた現代美術への高い注目は、後のテートモダンの開館とあいまって、ロンドンを一躍、世界のアートの中心地に押し上げました。
「ターナー賞」
「ターナー賞」は、新しい美術の振興を目的とするテート・ギャラリーのパトロン団体、「新しい美術のパトロン」(The Patrons of New Art)によって、1984年に創設。名前の由来は日本で最も有名な英国人アーティストの一人ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775〜1851)。英国美術に偉大な功績を残し、一般の人になじみのある「ターナー」の名前を付けることにより、国民的現代美術の賞になることが意図された。2007年度の賞金総額は4万ポンド(約1千万円)。
「テート」
テート(旧テート・ギャラリー)は、テート・ブリテン(1897年開館、2001年改称)、テート・モダン(2000年開館)、テート・リバプール(1988年開館)、テート・セント・アイヴス(1993年開館)の4つの館で構成される、英国にある国立の美術館群。古くはヘンリー・テート卿が個人の収集品とナショナル・ギャラリーにある作品を集め「ブリティッシュアートの美術館」として開館したテート・ギャラリーがルーツである。

「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」―その中から4作品を紹介します。


・画像をクリックすると大きな画像で、ご覧いただけます。

デミアン・ハースト《母と子・分断されて》

デミアン・ハースト
《母と子・分断されて》
1993年
208.6x332.5x109cm(x2)、 113.6x169x62cm(x2)
スチール、ガラス強化プラスチック、ガラス、シリコン、牛、子牛、ホルムアルデヒド溶液
アストルップ・ファーンリ近代美術館、オスロ蔵
ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)を代表するハーストは、「死」をテーマにセンセーショナルな作品を制作する。中でも本作品は、実物の親の牛と子牛が真二つに切断されホルマリン浸けになった衝撃的な作品。1995年度の「ターナー賞」展で展示され、世間に大論争を起こした。


ギルバート&ジョージ《デス・アフター・ライフ》

ギルバート&ジョージ
《デス・アフター・ライフ》
1984年

482x1105cm  写真に着色
大阪市立近代美術館建設準備室蔵

「生きる彫刻」としてのパフォーマンスでもおなじみの二人組ギルバート&ジョージ。長さ約11mもの巨大な写真の本作品は、ポップでありつつも、失業問題を抱えた当時のロンドンの若者の鬱屈と苛立ちを描いている。


グレイソン・ペリー《ゴールデン・ゴースト》

グレイソン・ペリー
《ゴールデン・ゴースト》
2001年
67xØ35.5cm 陶
サーチ・ギャラリー、ロンドン蔵

一見古典的に見えるペリー作の壺。しかしそこに描かれた主題は、戦争、政治、性、暴力など社会的なもので、意外性に富む。「クレア」という名の女性に扮して、2003年度の授賞式にも登場し、一躍有名になった。


ヴォルフガング・ティルマンス《君を忘れたくない》

ヴォルフガング・ティルマンス
《君を忘れたくない》
2000年
インクジェットプリント
Courtesy: The artist and Maureen Paley, London

ティルマンスは80年代末から友人を撮った写真を雑誌に発表し、ユースカルチャーの代弁者的地位を確立しました。近年は風景に光の軌跡を混在させた抽象作品を制作しています。

パブリックプログラム
 シンポジュウム「英国現代美術とターナー賞」 *日英・手話同時通訳付
現代美術界で最も重要な賞の1つである「ターナー賞」を主催するテートから館長とキュレーターを迎え、現在までの「ターナー賞」の歩みと新しい現代美術の受容について語ります。

出演:ニコラス・セロータ(テート館長)、リジー・ケアリー・トーマス(テート・ブリテンキュレーター)
モデレーター:南條史生(森美術館館長)
日時:2008年4月25日(金)19:00-21:00
会場:アカデミーヒルズ49 タワーホール(森タワー49階)
共催:アカデミーヒルズ
定員:350名(要予約)
料金:一般1,000円 学生・MAMCメンバー500円
予約開始:2008年3月25日(火)10:00


レクチャーシリーズ「英国現代美術を知る」
英国現代美術史の流れを、1980年代、90年代、2000年以降の3回に分けて、それぞれの時代から読み解きます。

第1回:「拡張された彫刻」から「ニュー・ブリティッシュ・スカルブチュア」へ *日英手話同時通訳付
長年、英国現代美術の調査研究を行い、展覧会を企画してきた塩田純一氏を招き、80年代の英国美術について語ります。
日時:2008年5月17日(土) 14:00-16:00
出演:塩田純一(東京都庭園美術館副館長)
モデレーター:逢坂恵理子(森美術館アーティスティック・ディレクター)
会場:アカデミーヒルズ 49(森タワー49階)
共催:アカデミーヒルズ
定員:120名
料金:一般1,000円、学生・MAMC メンバー500円
予約開始:3月25日(火)10:00

アーティストトーク *日英逐次通訳付
出品アーティストたちが自作について語ります。
日時:2008年4月26日(土)14:00-16:00
出演:レイチェル・ホワイトリード(1993年度受賞)、マーティン・クリード(2001年度受賞)、その他
会場:森美術館展示室内ギャラリー1
定員:100名(当日先着順、予約不要)
料金:無料(要展覧会チケット)

第2回:YBA:ブリットポップからクールプリタニアまで *日英手話同時通訳付
1990年代にロンドンに長期滞在した毛利嘉孝氏が、ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)の活躍を中心に、その目で見た英国の90年代を振り返ります。

日時:2008年6月8日(日) 14:00-16:00
出演:毛利嘉孝(東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科准教授)
モデレーター:近藤健一(森美術館アシスタント・キュレーター)
会場:アカデミーヒルズ49(森タワー49階)
共催:アカデミーヒルズ
定員:120名
料金:一般1,000円 学生・MAMCメンバー500円
予約開始:3月25日(火)10:00

第3回:ポストYBA:今日の英国美術 *日本語のみ
テート・モダンの開館と成功やポストYBAとでも呼ぶべき新しい動向など、2000年以降の英国現代美術界について語ります。

日時:2008年6月24日(火)19:00-21:00
出演:ロジャー・マクドナルド(インディペンデント・キュレーター)
モデレーター:近藤健一(森美術館アシスタント・キュレーター)
会場:森美術館展示室内
定員:100名(要予約)
料金:500円(要展覧会チケット)
予約開始:3月25日(火)10:00

お申し込み:www.mori.art.museum
*上記のほかギャラリートーク、学校プログラムなどを予定しています。詳しくはお問い合わせください。
お問い合わせ:森美術館学芸部 パブリックプログラム
Tel:03-6406-6101 Fax:03-6406-9351 E-mail:ppevent@mori.art.museum


主催:森美術館、テート・ブリテン、ブリティッシュ・カウンシル、朝日新聞社
助成:大和日英基金、グレイトブリテン・ササカワ財団
特別協賛:八木通商株式会社
協賛:ロイヤルバンク・オブ・スコットランド、アール・ビー・エス証券会社
協力:日本航空、ニコラ・フィアット
お問い合わせ:TEL03-5777-8600 (ハローダイヤル)


森美術館
〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ森タワー(53階)


参考資料:「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」Press Release・森美術館


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